写真家の持つ言葉と決意 -- 菊池信平氏の記録「避難所の食事」 --

手元にカメラがあって、

後ろに津波がすぐそこに迫っている。

自分ならどうする?

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上の写真が撮影され、世の中に公開されるには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 震災が起きて津波が発生した
  • その場に写真家がいた
  • カメラに電源が入っていて、キャップが取れていて、設定が済んでいた
  • カメラマンが振り返って、シャッターを押した
  • カメラマンが、生き延びた
  • カメラマンが、公開する決心をした

自分ならどうするだろうか。おそらく、波から逃げることに必死になっただろう。

多くの写真家ならどうするだろう。シャッターを押して、結果として生き延びれなかった方もいっぱいいたであろう。実際、この写真に写っている3名のうち2名は亡くなったそうだ。

このカメラマンは、ここでシャッターを押して、さらに、生き延びた。

その写真家が、避難所で出てくる食事をひたすら撮影した記録展が、銀座奥野ビルの Art Spage RONDO でありました。

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更級日記には、既に現存しない古典の名前がいっぱい載っているとのこと。

この写真は、カメラマン菊池信平氏は公開するつもりのない作品だったこと。この場にプロのカメラマンがいたという幸運(<=という表現が正しいのかわからないけど)、その方が機材と共に生き延びてカメラマンの言葉を使って歴史をつないだ決意、自分は、出版化して、国会図書館に保存することを、菊池氏にリクエストメッセージを送りました。

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